建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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前回の日記に書いた、大阪市阿倍野区のバイローカルマーケットに行ったときに、地図を見ながら街歩きをしました。 マーケットの会場近くの駅が南田辺であることから、ちょっと気になっていることがありました。 それは、和歌山県にある田辺(紀伊田辺)と関係があるのかということです。 和歌山県の田辺には昔行ったことがありました。 11年ほど前になりますが、熊野古道のことを調べていた時です。 田辺から熊野本宮まで、熊野古道の中辺路(なかへち)を歩いたことがあったのでした。 熊野古道は京都から熊野大社に向かう道のことであり、現在は古道として残ってるわけではないとしても、もともとは京都から続いていました。 南田辺は紀伊田辺に向かうJR阪和線の駅であり、昔の街道も同じようなルートだったと思われることから、名前が同じなのは、なにか関係があるのではないかと思っていたのでした。 その後街歩きで、それを裏付けるものを発見しました。 阿部王子神社です。 王子というのは、熊野古道に特有の言葉なのだと思うのですが、神社のことです。 神社と言っても、今は山道の脇に小さな石像が残っているだけだったりします。 このような王子が作られたのは12世紀から13世紀ということです。 これはやはり、あの「王子」なんですね。 九十九王子と言われるように、熊野古道沿いにたくさんある王子ですが、第二王子社ということは、位の高い王子かもしれませんね。 これは素晴らしい発見でした。 そして、この記事を書こうとグーグル地図を調べていたところ、もう一つ発見が。 京都の南部にも「京田辺」という地名があるんですね。 ▲
by 3839ttsy
| 2019-11-19 18:43
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なぜ突然、大阪のマーケットに行ったかというと、釜石で出会った人が主催していたからです。 11月2日から4日にかけて、リノベーションスクール@釜石が開催されました。 スクールの中で、3つのユニット(グループ)でそれぞれ遊休不動産の活用方法を提案しました。 ユニットそれぞれには、ユニットマスターというユニットを指導する人がつきます。 加藤さんは大阪市や、その周辺の市町(中には三重県の伊賀市なども含まれますが)で、特にマーケットを起爆剤として、リノベーションまちづくりに取り組まれています。 そんなマーケットの一つが、1週間後に、ご自身の居住地である阿倍野で行われるということで、行くことにしたのでした。 …といっても、釜石から行ったわけではなく、リノベーションスクールの3日後に、鈴鹿に戻っていたので、鈴鹿から行きました。 鈴鹿の事務所の近くの駅、近鉄白子駅から特急で鶴橋に行き、JRを乗り継ぐと約2時間で、南田辺駅に到着。 意外にアクセスしやすいです。 このマーケットの趣旨は、名前の示す通り「バイローカル」です。 バイローカルという概念は、やはり釜石で聞いたことがあったのですが(過去の日記)、日本で実践している事例は初めて聞きました。 地元(ローカル)で買う(バイ)ということですね。 英語だと短くて口にしやすい、いい言葉になりますね。 地方の経済を立て直すには、地元の商店で物を買ったり、飲食したりすることが効果的ということは、すでに多くの人が認識していることだと思いますが、わかっていても、どうしても大手チェーンなどで、お金を使ってしまいます。 サービスや、品ぞろえ、金額などの面で、地元の商店は不利ということもあると思いますが、それ以外の理由として「入りにくい」ということもあるのではないでしょうか。 そもそも商店街が衰退したのは、大型ショッピングセンターが郊外に出来て、そちらに人やお金が流れるようになったためということも、ずいぶん前から言われています。 つまり、かつての商店街や、空洞化する(空き家の多い)市街地には、バイローカルは欠かせない要素ということですね。 直接的に空き家をリノベーションすることも重要ですが、まずはバイローカルを推進するために、地元の商店によるマーケットを行うことを加藤さんは考えました。 「バイローカルの日」と名付けられたマーケットの目的は、一定のエリア内にある店舗に、そこに住む人に知ってもらい、親しんでもらうため、1年のうち1日だけ外で販売するということです。 従って、出店しているのは全て地元の事業者さん。 約50店舗がJR南田辺駅の近くにある、長者池公園に並んでいました。 お客さんがどこから来たのか、シールを貼ってもらう地図が入口にあって、ほとんど地図の中の2㎞四方ほどのエリアにから来ているということがわかります。 また、バイローカルの活動に参加している店舗がプロットされた地図を配っていて、そこには79店舗が掲載されています。 マーケットに出店している店もあれば「卒業」したお店もあるということでした。 こうして露店で営業することによって、地元の人と、地域のお店の人が出会う機会となり、マーケット以外の普段の日にも、お店に行くようになるということです。 確かに自分自身を省みても、地元なのに行ったことのないお店というのはあるし、そういうところは何かきっかけがないと入りにくいです。 その点、露店でお店の人の顔を見るだけでも、ずいぶん敷居が下がるのではないかと思います。 とはいえ、やはりお店が魅力的でないと、入る動機が弱くなってしまうのですが、このマーケットでは、どういうわけか全てのお店が魅力的でした。 もしかすると、マーケットに出店することによって、お店のみなさんも、よりよい商品の開発や、雰囲気作りに取り組むようになったのかもしれませんね。 マルシェやマーケットは最近、各地でさかんに行われていますが、このような明確な設計思想のマーケットはなかなかないのではないでしょうか。 都市計画家の加藤さんならではの、非常に優れた企画だと思います。 とても参考になりました! ▲
by 3839ttsy
| 2019-11-13 20:16
| まちづくり
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東日本大震災が起こった2011年以降、自然災害が増えました。 地震だと熊本地震がありましたし、長野や北海道や新潟などでも、震度6強以上の地震が起こっています。 そして、台風などによる豪雨災害が増えました。 洪水や土砂災害。 昔から人は平地で、特に川のあるところに町を作りましたが、平地や川の近くは山から流れてきた堆積物で構成されているため地盤が悪く、また大雨が降れば川の氾濫も起こります。 地震にも大雨にも不利な場所になるというわけですね。 平時であれば、街を形成しやすく便利な平地は、自然災害を受けやすいリスクを持っている。 でも、20年以上前は、自然災害というのは、ほとんど起こることがなく、リスクと便利さを天秤にかければ、便利さのほうが勝っていたのだと思います。 ところが、今年などは大雨の災害が立て続けに起こり、しかも台風19号に至っては、局地的でなく関東から東北の広い地域に被害をもたらしています。 これまでの常識が通用しなくなってきました。 天秤がリスクのほうに傾いてきている気がします。 私の住んでいる、釜石でもいたるところで土砂崩れがありました。 釜石に住んでからというもの「避難」ということを、考える機会が多くなっています。 そのため「どこに住めば安全か?」を考えるようになりました。 津波を考えればもちろん、内陸部がいいわけですが、釜石の場合、それは例えば中心地を流れる甲子川のそばということになります。 すると、大雨の際に、もしかすると甲子川が氾濫するかもしれないと思います。 また、高台のほうに行けば土砂崩れがあるかもしれないと思います。 今年の台風19号で、山のいろいろなところから水が噴き出して、崩れているのを見ました。 普段は沢ではないのですが、大雨だと沢になるところがあるとわかりました。 一方、高台や傾斜地でも全然被害のないところもありました。 よく見ると、それは尾根とか馬の背と呼ばれる部分でした。 雨が降ると、この尾根を頂点として、谷に向かって水が流れます。 そのため尾根の部分は、水害に遭うことがありません。 さらには、地盤としても固い部分になります。 水が谷に流れる際、山の表面も削っていくため、谷の部分には次第にその削れた石や砂や、落ち葉などの堆積物がたまります。 それが軟弱な地盤になります。 地震にも弱いし、谷の近くでは土砂崩れの恐れもあります。 さらに平地では、小さい川が集まってきて大きな川になり、堆積層(軟弱地盤の層)もより厚くなっています。 また、川が氾濫すれば平地ではたくさんの建物が浸水被害に遭います。 一方尾根は、頂点なので削られることはあっても堆積物がたまることはないため、地盤は極めて強固で、地震に強く、土砂崩れも、洪水の被害も起こりようがありません。 そんな発想から、災害に強い都市計画を考えてみました。 それは、こういうイメージになります。 東日本大震災があったところでも、津波の被害があった地域は、住宅は建てられず、工場や商業地としては活用できることになっていますが、同じような発想です。 農地、工場、商業地は水害や地震被害に遭う可能性はありますが、住宅地の安全は守られます。 地震はともかくとして、水害であるなら、現代の予想はかなりの精度です。 危険だとわかれば、家に帰れば、それが避難することになります。 ▲
by 3839ttsy
| 2019-11-08 23:26
| 建築
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