建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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なぜ突然、大阪のマーケットに行ったかというと、釜石で出会った人が主催していたからです。 11月2日から4日にかけて、リノベーションスクール@釜石が開催されました。 スクールの中で、3つのユニット(グループ)でそれぞれ遊休不動産の活用方法を提案しました。 ユニットそれぞれには、ユニットマスターというユニットを指導する人がつきます。 加藤さんは大阪市や、その周辺の市町(中には三重県の伊賀市なども含まれますが)で、特にマーケットを起爆剤として、リノベーションまちづくりに取り組まれています。 そんなマーケットの一つが、1週間後に、ご自身の居住地である阿倍野で行われるということで、行くことにしたのでした。 …といっても、釜石から行ったわけではなく、リノベーションスクールの3日後に、鈴鹿に戻っていたので、鈴鹿から行きました。 鈴鹿の事務所の近くの駅、近鉄白子駅から特急で鶴橋に行き、JRを乗り継ぐと約2時間で、南田辺駅に到着。 意外にアクセスしやすいです。 このマーケットの趣旨は、名前の示す通り「バイローカル」です。 バイローカルという概念は、やはり釜石で聞いたことがあったのですが(過去の日記)、日本で実践している事例は初めて聞きました。 地元(ローカル)で買う(バイ)ということですね。 英語だと短くて口にしやすい、いい言葉になりますね。 地方の経済を立て直すには、地元の商店で物を買ったり、飲食したりすることが効果的ということは、すでに多くの人が認識していることだと思いますが、わかっていても、どうしても大手チェーンなどで、お金を使ってしまいます。 サービスや、品ぞろえ、金額などの面で、地元の商店は不利ということもあると思いますが、それ以外の理由として「入りにくい」ということもあるのではないでしょうか。 そもそも商店街が衰退したのは、大型ショッピングセンターが郊外に出来て、そちらに人やお金が流れるようになったためということも、ずいぶん前から言われています。 つまり、かつての商店街や、空洞化する(空き家の多い)市街地には、バイローカルは欠かせない要素ということですね。 直接的に空き家をリノベーションすることも重要ですが、まずはバイローカルを推進するために、地元の商店によるマーケットを行うことを加藤さんは考えました。 「バイローカルの日」と名付けられたマーケットの目的は、一定のエリア内にある店舗に、そこに住む人に知ってもらい、親しんでもらうため、1年のうち1日だけ外で販売するということです。 従って、出店しているのは全て地元の事業者さん。 約50店舗がJR南田辺駅の近くにある、長者池公園に並んでいました。 お客さんがどこから来たのか、シールを貼ってもらう地図が入口にあって、ほとんど地図の中の2㎞四方ほどのエリアにから来ているということがわかります。 また、バイローカルの活動に参加している店舗がプロットされた地図を配っていて、そこには79店舗が掲載されています。 マーケットに出店している店もあれば「卒業」したお店もあるということでした。 こうして露店で営業することによって、地元の人と、地域のお店の人が出会う機会となり、マーケット以外の普段の日にも、お店に行くようになるということです。 確かに自分自身を省みても、地元なのに行ったことのないお店というのはあるし、そういうところは何かきっかけがないと入りにくいです。 その点、露店でお店の人の顔を見るだけでも、ずいぶん敷居が下がるのではないかと思います。 とはいえ、やはりお店が魅力的でないと、入る動機が弱くなってしまうのですが、このマーケットでは、どういうわけか全てのお店が魅力的でした。 もしかすると、マーケットに出店することによって、お店のみなさんも、よりよい商品の開発や、雰囲気作りに取り組むようになったのかもしれませんね。 マルシェやマーケットは最近、各地でさかんに行われていますが、このような明確な設計思想のマーケットはなかなかないのではないでしょうか。 都市計画家の加藤さんならではの、非常に優れた企画だと思います。 とても参考になりました! ▲
by 3839ttsy
| 2019-11-13 20:16
| まちづくり
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目当ては海士町長の大江和彦さんのお話。 釜石で開催されている、NEXT KAMAISHIという団体の勉強会に、数年前から参加させていただいています。 そのことについては、過去の日記でも少し触れています。 勉強会は釜石に研究のために定期的に足を運んでいる、大学の先生が、ボランティアで指導してくださっています。 まちづくりに関する本を読んで、レポートを書くというもので、提出すると先生が添削して、書き直しをします。 国語の勉強にもなり、この年になって基本的な文章の書き方を教わる機会もないので、積極的に参加するようにしていました。 ある時、隠岐諸島の一つの島である海士町のまちづくりについての本が課題になりました。 それは、現在の前の町長、山内道雄さんの著書で「離島発 生き残るための10の戦略」というもの。 それ以来、破綻寸前の状態から、全国から注目されるまちづくりの先進地となった、海士町についての研究がはじまります。 読書レポートに留まらず、産業や財政についての調査を行い、最終的には海士町に視察に行くことになりました。 それが今年の3月初めでした。 海士町視察の顛末については、先生以外に私を含む3人の塾生がそれぞれ、パワーポイントを使っての発表を行い、釜石市役所やまちづくりに関心のある市民の皆様、20名以上が聴講に来てくださいました。 また、「海士町がなぜ売れたか」について、その3人と、途中で参加することになった、高校の先生1名がそれぞれレポートを書くことになり、それが今月ようやく完成しました。 レポートはA4で5,6枚というボリュームで、当初はそれほど多くはないと思っていたのですが、先生の指導の下、論理的な構成と、ちゃんとした文章で、引用著書なども明確にして書かないといけないため、なかなか苦しみました。 海士町に視察に行ったときは、お会いできなかったのですが、今日の講演会でぜひ大江町長にお渡ししたいという1人の塾生の要望により、期限としてそれまでにまとめるというスケジュールになりました。 講演会のお話は、勉強会でかなり詳しく調べていたので、知っていることも多かったのですが、平成10年ごろから現在に至るまでの取り組みを、パワーポイントの図を交えて説明いただいたので、これまで学んできたことのおさらいにもなりました。 また、文章で読むだけではわからない、町長自らの語りによる熱意や迫力が伝わってきて、あらためて感動しました。 本で読んだり、インタビューで聞いただけではよくわからなかったことも「なるほどそういうことか」と思うところもありました。 特に、町長は数年前まで行政職員として働いていたため、行政職員がどれだけ熱い思いを持って、人一倍働いてきたのかということがよくわかりました。 海士町は「ないものはない!」という言葉をキャッチフレーズとして掲げていますが、最後にその言葉についての説明がありました。 私にはどうもうまく説明できないので、あえて説明は書きませんが、知れば知るほど、見れば見るほど、ネガティブなものではなく、堂々として誇らしく感じるようになってくるので不思議です。 海士町について学ぶことは、これで最後になるかもしれませんが、大江町長の熱い話を聞くことが出来て、本当に良かったと思いました。 ▲
by 3839ttsy
| 2019-10-24 20:14
| まちづくり
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