建築・企画・設計・監理
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その豊田市美術館を設計された、谷口吉生さんが12月16日に肺がんのため亡くなられました。 大学を卒業してすぐに名古屋の工務店に就職し、配属されたのは豊田営業所でしたが、それはあまり関係がありません。 大学の時も、会社に就職した時も、また設計に転向してしばらくの間も、実は建築家の作品である建築には、それほど興味はありませんでした。 興味が出始めたのは、まさに豊田市美術館を見てからではなかったかと思います。 それは設計に転向してから、2年目ぐらいのころ飲食店の設計依頼があり、豊田市に類似の物件を見に行きました。 その時に、父である所長と、私の他もう1名の所員がいて、その所員のすすめで豊田市美術館に行ったのでした。 駐車場を降りて、坂を上っていくと視界が開け、豊田市美術館が現れました。 その時、父である所長が「ああ、これはいいなあ」と言ったのでした。 広々とした高低差もある敷地に、完全なバランスで建物とランドスケープ、そして屋外展示の美術作品が配置されていました。 広い水盤もあって、豪華なつくりでもありました。 でも、その時は、その設計をしたのは、谷口吉生さんという建築家であることを覚えて、認識することは出来ませんでした。 その後はだんだんと、建築雑誌などを見るようになり、ある時、ニューヨーク近代美術館の別館を、日本人建築家が設計したことを知りました。 それが谷口吉生さんでした。 また縁のある豊田市美術館で、そのことを記念して、谷口吉生さんの作品展が開催されるのを知り、見に行きました(2005年12月4日の投稿記事)。 そこで知ったのが、葛西臨海水族園です。 アイデア満載の建築に感動して、ぜひいつか見たいと思いました。 約2年後に、東京周辺の建築をみる旅行を計画し、その一つとして見に行くことになりました(2008年1月4日の投稿記事)。 建築のデザインとしては主張が少なく、自然そのものという感じで、主役はあくまでも水と水の中の生き物。 立体的な動線と光のみをデザインしているというイメージ。 他には類のない、素晴らしい建築だと思います。 いずれも端正で美しいモダニズム建築でした。 谷口吉生さんの建築は、全体的には高級感がありますが、ところどころに遊びというか、茶目っ気があるのも特徴かと思います。 特に美術館だと、現代アートはポップなものも多いのですが、見事にバランスをとって景観に取り入れていると思います。 その他、谷口吉生さんは、親子二代で建築家というところも特徴です。 お二人とも有名であるというのは、なかなか珍しいタイプだと思います。 お父さんは谷口吉郎さんといって、ホテルオークラ東京などを手掛けています。 そのホテルオークラを、息子の吉生さんが改修設計を行い、2019年に竣工しました。 父が設計した建物を、息子が改修して長く使われていくというのは、素晴らしいですね。 まだ行ったことがありませんが、ぜひ見てみたいです。 ニューヨーク近代美術館も、もしもニューヨークに行く機会があれば行ってみたいですね。 あらためて谷口吉生さん、素晴らしい作品を残していただき、感謝いたします。 心からご冥福をお祈りいたします。
by 3839ttsy
| 2024-12-25 10:54
| 建築
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