建築・企画・設計・監理
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思いついたのはいいけれど、形にするのがまた難しい… 遠くから見て、観音様に見える建築を作るには、形状の抽象化が必要だと思いました。 余談ですが、当時は釜石大観音を見たことがなく、建築物として、観音像そのものを作ることが出来るものと思っていなかったので、正直、驚きました。 下層階を広めに台座の部分とし、タワー状の高層階の部分、そして蓮の花びらのような船の桟橋で構成される建物を考えました。 タワー状の部分は、人のシルエットに見えるよう、円状にならんだ柱を斜めに立て、中間がくびれ、上下が広がる形状としました。 神戸ポートタワーと同じ発想です。 そしてその上に、球状の構造物を乗せて、頭に見えるように。 台座の部分は八角形として、さらに辺の真ん中を外に突き出すようにして、花のような形にしました。 桟橋は八角形の辺と、それぞれ垂直に突き出します。 さらに先端の部分を三角にして、斜めに立ち上げ、花びらのようにしました。 構造としては台座部分の八本の主柱から、斜張橋と同じようにケーブルで吊ります。 斜張橋というのは、例えば瀬戸大橋などに使われている、高い柱から、両側に斜めにケーブルを出して、橋げたを吊る方式の橋です。 この桟橋に、那智の港を出発した補陀洛渡海船が着岸します。 実現することはないアイデアコンペなので、一応、根拠は持っておくという程度で… 海底から、板状のコンクリート基礎を立ち上げ、その上に建設するという想定でした。 下層階(1~3階)は、熊野古道の展示博物館やテーマパーク、アミューズメントスペース、高層階(4~30階)はホテルとレストラン、頂部の球体(31、32階)の部分は…なんにしよう? …という段階でしたが、まずは構造検討をするために、構造模型を作り始めました。 もちろん高層ビルなどは設計したことがないので、どれぐらいの大きさの部材が必要なのかわからないし、構造模型も作ったことがなかったのですが、とりあえず始めてみたら、なんとなく出来てしまいました。 意外に丈夫なので「これはホントに行けるのでは?」と思いました。 ちなみに、実際の建物の設計では、骨組みの部分は構造設計の専門家に計算、設計してもらいますが、その前の段階では、模型を作ってみると、強度が十分あるかどうかは、目途が立つものです。 我々のような意匠設計者が、形、大きさ、柱の位置などの大枠を考えて、それに合わせて、構造設計者が細かく検討するのが、本当の設計の流れです。 しかし、このような無償のアイデアコンペに構造設計者を巻き込むことは気が引けるので、構造計算は頼んでいません。 したがって、この段階では「建設できそうだ」ということがわかったのでした。
by 3839ttsy
| 2020-11-22 12:50
| アンビルド
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