建築・企画・設計・監理
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東日本大震災が起こった2011年以降、自然災害が増えました。 地震だと熊本地震がありましたし、長野や北海道や新潟などでも、震度6強以上の地震が起こっています。 そして、台風などによる豪雨災害が増えました。 洪水や土砂災害。 昔から人は平地で、特に川のあるところに町を作りましたが、平地や川の近くは山から流れてきた堆積物で構成されているため地盤が悪く、また大雨が降れば川の氾濫も起こります。 地震にも大雨にも不利な場所になるというわけですね。 平時であれば、街を形成しやすく便利な平地は、自然災害を受けやすいリスクを持っている。 でも、20年以上前は、自然災害というのは、ほとんど起こることがなく、リスクと便利さを天秤にかければ、便利さのほうが勝っていたのだと思います。 ところが、今年などは大雨の災害が立て続けに起こり、しかも台風19号に至っては、局地的でなく関東から東北の広い地域に被害をもたらしています。 これまでの常識が通用しなくなってきました。 天秤がリスクのほうに傾いてきている気がします。 私の住んでいる、釜石でもいたるところで土砂崩れがありました。 釜石に住んでからというもの「避難」ということを、考える機会が多くなっています。 そのため「どこに住めば安全か?」を考えるようになりました。 津波を考えればもちろん、内陸部がいいわけですが、釜石の場合、それは例えば中心地を流れる甲子川のそばということになります。 すると、大雨の際に、もしかすると甲子川が氾濫するかもしれないと思います。 また、高台のほうに行けば土砂崩れがあるかもしれないと思います。 今年の台風19号で、山のいろいろなところから水が噴き出して、崩れているのを見ました。 普段は沢ではないのですが、大雨だと沢になるところがあるとわかりました。 一方、高台や傾斜地でも全然被害のないところもありました。 よく見ると、それは尾根とか馬の背と呼ばれる部分でした。 雨が降ると、この尾根を頂点として、谷に向かって水が流れます。 そのため尾根の部分は、水害に遭うことがありません。 さらには、地盤としても固い部分になります。 水が谷に流れる際、山の表面も削っていくため、谷の部分には次第にその削れた石や砂や、落ち葉などの堆積物がたまります。 それが軟弱な地盤になります。 地震にも弱いし、谷の近くでは土砂崩れの恐れもあります。 さらに平地では、小さい川が集まってきて大きな川になり、堆積層(軟弱地盤の層)もより厚くなっています。 また、川が氾濫すれば平地ではたくさんの建物が浸水被害に遭います。 一方尾根は、頂点なので削られることはあっても堆積物がたまることはないため、地盤は極めて強固で、地震に強く、土砂崩れも、洪水の被害も起こりようがありません。 そんな発想から、災害に強い都市計画を考えてみました。 それは、こういうイメージになります。 東日本大震災があったところでも、津波の被害があった地域は、住宅は建てられず、工場や商業地としては活用できることになっていますが、同じような発想です。 農地、工場、商業地は水害や地震被害に遭う可能性はありますが、住宅地の安全は守られます。 地震はともかくとして、水害であるなら、現代の予想はかなりの精度です。 危険だとわかれば、家に帰れば、それが避難することになります。
by 3839ttsy
| 2019-11-08 23:26
| 建築
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