建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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9月8日、抗がん剤投与開始から7日目、先生から白血球の数値が1000台になっていると言われました。 頭が少し痛くなり、熱がまた37.6℃になり、血培と抗生剤の追加になりました。 たぶん、細菌によって、効くものが違うのだろうと思います。 白血病そのものの治療としては、点滴の抗がん剤と、飲み薬のベサノイドだけなのですが、それらによる(特に抗がん剤による)副作用に対して、たくさんの薬が使われます。 なお、ベサノイドの服用は、9月の初めで終了しました。 副作用と言えば、またお尻が痛くなり始めました。 前は謎の突起物のようなものが出来ましたが、今回はそれはなく、しかしピーク時の痛みは同じぐらいでした。 痔というのか、この症状になると、なるべく大便をしたくないと思うけど、しないわけにはいかないジレンマに陥ります。 1回目の治療の時のように、体を洗ってもらったりすることはなくなり、肛門を見られて、薬をつけてもらうこともなくなりました。 カーテンをしめて、自分で鏡を見ながら注入型の薬を使います。 いつ看護師さんが入って来るかわからないので、タイミングを見計らって、素早くするようにしていました。 前の病室の看護師さんには、だいたい肛門を見られましたが、まだこっちの病室の看護師さんには見られていないので、出来れば見られずに済ませたいところなのです。 一方、こちらの病室に移ってから、毎日定時に聞かれることがありました。 それは食事をどれぐらい食べたかと、便の状態です。 かたい、ゆるい、どろ(けっこうゆるい)、水みたい(とてもゆるい)、みたいな表現で聞かれます。 これをうら若く美しい看護師さんに答えるのは、毎日のことながら、ちょっとした試練です。 時々、便を調べるので、トイレに設置してある、ポータブルトイレのほうにしろと言われることもあります。 その場合は、大便をポータブルトイレにして(小便を紙コップで別に受け)、終わったらナースコールをして、看護師さんに回収してもらいます。 ナースコールをしたときに、一番美人の看護師Kさんあたりが来ると、しばらく落ち込みます(笑) 病室の壁には酸素吸入器をつなぐためのコンセントのようなものがあります。 隣のベッドの人が、ときどきそれを使っているようでした。 9月11日の朝、その人が呼吸が苦しくなって、看護師さんが「Oさん、Oさん」と声をかけても返事をしなくなりました。 またしても、病室はただならぬ雰囲気に包まれました。 看護師さんや先生があわただしくやってきて、Oさんはストレッチャーで別の部屋に運ばれていきました。 私が最初に入った集中治療室に運ばれたようでした。 その後、Oさんがどうなったのかはわかりませんでした。 今まで、同室の人が危険な状態になったことが2度あり、今回で3度目でした。 だいぶ回復してきて、自分が死ぬことが考えにくくなったせいか、あるいは数メートルしか離れていない、近い位置にいた人だったせいか、少し怖くなりました。 電子書籍で読み始めた本屋大賞の本は、2017年の「蜜蜂と遠雷」に続き、2016年の「羊と鋼の森」を読み終わり、この日から2015年の「鹿の王」を読み始めました。 この本は、1冊だけだったこれまでのものと違い、全4巻で読みごたえがありました。 NHKのテレビドラマで放映されていた「精霊の守り人」の作者、上橋菜穂子さんの作品です。 精霊の守り人と同じくファンタジーで、架空の世界ながら、時代的には近代以前の中世ぐらいのイメージです。 しかし、魔法などではなく、伝染病や医学をテーマにしており、異色のファンタジーという感じでした。 たとえばコケから抗生物質を採取するなど、現代の医学に通じるものがありました。 そして、私が受けている点滴も、コケから生まれたのかと思ったり。 あとがきを読むと、上橋さんの母親が肺がんで闘病していた時の経験から着想を得て、本作品を書いたということでした。 昔はファンタジーが好きで読んでいましたが、最近はノンフィクションやエッセイ、ビジネス書、フィクションなら古典的なものを好むようになったので、入院でもしないと読むことはない本だったと思います。 今の自分が読むにピッタリで、なんだか不思議な感じがしました。
by 3839ttsy
| 2018-11-26 15:08
| 闘病記録
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