建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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沢村鐵さんの「ノヴェリストの季節」読みました。 この本はどういうジャンルになるのでしょうか。 小説というものの存在意義、素晴らしさを称える物語であり、恋愛の物語でもあるという感じでしょうか。 主人公は出版社の編集者で、女性新人小説家の担当になり、1冊の本を出版します。 その本がどのように評価され、当事者たちがその後、どういう道を選んでいくかを描いています。 以下、ネタバレありなので、これから読まれる方はご注意くださいm(_ _)m 存在はなんとなく知っていたような気がしますが、編集者の仕事が、具体的にどういうものかよくわかりました。 本とは違いますが、昔読んでいたマンガ、ドクタースランプアラレちゃんの担当編集者として、作品にも登場するトリシマさん(ドクターマシリト)が、一つのイメージとしてあります。 ドクターマシリトの口癖は「ボツ」。 原稿の締め切りを迫ったり、原稿をボツにしたりする、怖い人みたいなイメージでした。 その他、椎名誠さんの自伝小説に登場する編集者さんは「クサリガマの三段攻撃」で、原稿を書けない椎名さんを追い詰めたりします。 やはり、怖い人というイメージですが、「逃げ回っているうちに相手も疲れてきた」とやや愛嬌のあるところを見せたりします。 この小説のように、作家を取材旅行に連れて行ったり、必要な情報を調べて資料を送ったり、原稿にもかなり手を入れたりと、献身的で、それほど作品に影響を与える存在だったとは知りませんでした。 また、物語を書いているご本人は小説家なので、小説を書くことの大変さなどもリアルに語られていて、なんだか小説家と言う存在も、身近に感じられるようになった気がします。 ちょっと書き出すとすぐに行き詰ってしまうという、産みの苦しみのようなものは、建築とも共通するところがあるんだなと思いました。 主人公は担当している女性作家に恋をしているのですが、作家と編集者は王女様と召使のようなもので、決して恋に落ちるものではないと、恋心を押え続けます。 その一方で、彼女の担当の仕事を意欲的、情熱的につとめる過程で、ある決意をします。 それは会社をやめて、つまり編集者をやめて、自分で小説を書くこと。 本当は小説家になりたかったんですね。 しかし、これまでは小説を書きあげることが出来なかったので、編集者になったのでした。 会社をやめるために、誰に最初に言うか、どういう風に言うかを悩んだり、慰留されたりする描写がけっこう詳しいのですが、なんだか自分が会社をやめた時のことを思い出しました。 現場監督から設計に転向というのも、なんとなく似ているような気も…(似てないかな^^;) そんな感じで、いろいろな点で共感できるところもありました。 さて、最後に沢村さんの本の感想に恒例の(?)恋愛描写についての推測です。 これまで読んだ本の感想で、この恋愛描写はご本人の実体験によるものではないかと書いてきました。 なぜならそれは、すごいリアルだからです、なんというかうまくいかなさっぷりが(笑) ご本人は「そういうわけではない」とおっしゃっていましたが、完全に想像というわけではなく、多少の実体験は含まれているということでした。 たまたまかもしれませんが、これまで読んだ本では、恋が実ることはありませんでした。 この本では…なんと…! …怒られそうなので、このへんにしときます^^; 幸せのデザイン (株)宮崎建築事務所
by 3839ttsy
| 2016-05-15 17:14
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