建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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「嫌われる勇気」を読みました。 読もうと思ったのは、ホリエモンこと堀江貴文さんが何かの記事で「自分と全く同じ考え方で驚いた」とコメントしていたこともあったのですが、実際に本屋さんに平積みしてあるのを見て、装丁がよかったということもあります。 レコードやCDで言う「ジャケ買い」ですね^^; 商品でもお店でも、内容に関わらず、外観で選んでしまうことは誰にでもあると思いますが、私はどうもその傾向が強いようです。 面白いと思ったのは、カバーの紙が、材質は一緒かどうかわかりませんが、私たちが図面の製本でよく使う紙と同じだったことでした。 さて、そんなことはさておき、内容について。 表紙の謳い文句は自己啓発であり、アドラーという人の教えであると書いてあります。 アドラー心理学の入門書という位置づけでもあるようです。 自己啓発の本は、読みやすくて面白いものが多いですが、どうやら哲学の本でもあるようでした。 哲学の本をそれほど読んだことがあるわけではないのですが、比較的、簡単に説明されているものでも、難しいというイメージです。 アドラーの哲学もその通りだと思うのですが、この本は、そこに一工夫されており、ある青年が、哲学者に議論を挑み、論破しようと試みるという流れになっています。 これがなかなか読みやすい。 事前に想像すると、青年が鼻息荒く哲学者に食ってかかり、哲学者がそれを見事に跳ね返すという流れになるのかなと思います。 実際、その通りと言えばその通りなのですが、その青年の言うことが、ちょっとスカッとするほど鮮やかなんですね。 哲学者が見事に跳ね返すところが痛快というならわかりますが、跳ね返される側の青年の弁舌が痛快とは、意外な展開です。 その痛快な論理を哲学者は、真っ向から否定することもあれば、ある程度、長い時間をかけて解きほぐしていくこともあります。 話の流れの中で、青年は一時的に納得したり、激しく反発して激昂したりするうちに、徐々に歩み寄り始め、最終的に哲学者の、そしてアドラーの考え方に同意します。 それに従って、読んでいるほうも、青年の鋭い弁舌に、一旦は同意しながらも、哲学者の意見を聞き入れられるようになってくるというわけです。 また、時々現れる、哲学に特有の、すぐにはついていけないような飛躍的な論理には、青年が読者と同じように疑問を持ってくれるので、哲学者のわかりやすい説明を引き出してくれる装置ともなっています。 とてもわかりやすくて面白いので、一気に読めてしまった上に、いつの間にか、自分の不安や悩みなどが、鮮やかに解決されたような気分になれました。 問題の「嫌われる勇気」というキーワードですが、中盤に登場します。 八方美人の私には^^;個人的にどうも受け入れがたい言葉だったのは、前述した通り。 しかし、それは全体をつかさどるキーワードではなく、おそらく題名のインパクトのために引用された一文のようでした。 ことさらに嫌われることを推奨するわけではなく、「嫌う」ということを介入できない他人の問題として切り離すことで、自由になれるということのようです。 正直、八方美人の私でも、万人から嫌われずに生きることは不可能であると実感しています。 そんな不可能なことをしようとして、自由を束縛されてはいけないということなんですね。 なんとなく目が開かれたような気がします~
by 3839ttsy
| 2014-08-30 17:59
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