建築・企画・設計・監理
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不思議なのですが、大阪の地下鉄の駅を作るのに、戦争で鉄が不足して、鉄筋がないという話が出てきてから、ずっと「代わりに竹を使ったらいいんじゃないか」と思っていました。 果たして、数日前に、鉄筋が手に入らず苦悩するヒロインのご主人、西門悠太郎さんの元に、元上司の藤井さんがやってきて「竹筋コンクリートにしたらどうか」と言います。 はっきりとした記憶はないのですが、たぶん、どこかで竹筋コンクリートのこと見たか、聞いたかして知っていたのだと思いますが、その時は一瞬、予想通りの展開にびっくりしました。 ところで、竹筋コンクリートではない、本来の姿である鉄筋コンクリートというものが、どういうものかお分かりになりますでしょうか。 先日、保育園の地鎮祭のことを書きましたが、その日に、NHK盛岡のニュースで、その様子が報道されました。 そして「鉄筋コンクリート造り2階建」と紹介されていました。 …違います^^; 鉄筋コンクリート造りではなく、鉄骨造(てっこつぞう)2階建です。 ちなみに、ニュースや新聞では鉄骨造り(づくり)、鉄筋コンクリート造り(づくり)と言われたりしますが、業界では「り」はつけずに、「ぞう」と読むのが普通です。 さらに、略してS造(エスぞう)、RC造(アールシーぞう)ということもあります。 また、隣の席のTさんが言うには、鉄筋コンクリート造と鉄骨造が混ざって「鉄筋造り」と言われることもあるそうです。 つまり、それぐらい、一般の人には、建築の構造というのは不可解ということでしょうね。 鉄筋コンクリート造というのは、コンクリートで出来ている建物のことです。 建物が出来てしまうと見えませんが、そのコンクリートの中に、鉄筋と言う、太さが直径10~30mmぐらいの鉄の棒が埋まっているのです。 冒頭の写真は、コンクリートを流し込む前の状態。 つまり鉄筋だけの状態です。 このように、ものすごくたくさん埋まっているんですね。 コンクリートは乾くと硬くなりますが、たとえば棒(柱)状のコンクリートをハンマーなどで叩くと、簡単に折れてしまいます。 試したことはありませんが、たぶん、20cm角ぐらいでも、人力で折れるのではないかと思います。 しかし、中に鉄筋を埋め込んでおけば、まず折れません。 この鉄筋の代わりに、竹を入れるのが竹筋コンクリート造というわけですね。 戦時中の日本では、深刻な鉄不足のために、竹筋コンクリートが使われたのだそうです。 正確には異形棒鋼(いけいぼうこう)というタイプの鉄筋ですが、今はこのタイプが主流です。 (昔…たぶん50年ぐらい前の建物は、節のない丸鋼が使われています) この節にコンクリートが絡んで、摩擦が大きくなり、抜けにくくなります。 してみると、異形棒鋼というのは、竹筋コンクリートをヒントに作られたのでしょうか?
by 3839ttsy
| 2014-02-07 21:53
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