建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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焼肉たらふくさんの改修設計で提案したことですが、DIYというよりセルフビルドとか、スケルトンインフィルという表現をしたほうが、建築っぽい感じだったかもしれません。 私は知らなかったのですが、今読んでいる本に登場する石山修武さんという建築家がいらっしゃって、私の考えているようなことを、何十年も前に提案されていました。 セルフビルドの提案とか、現地で調達できるものを組み合わせて建物を作るとか、土木の資材で建物を作るとか。 いろいろな面で似ているところがある…というとおこがましいですが、スケールの違いこそあれ、似たタイプの人がいるということで、なんだかちょっと安心出来るような気になってきました。 実はこの種の提案は実は架空の建築として、6年ぐらい前に考えたことがありました。 フリープラン住宅"puzzle"というのですが、名前の良し悪しはともかくとして^^;自分で間仕切を作ったり、仕上げをしたりメンテナンスをしたりというコンセプトの住宅です。 若い人がガランとした中古の倉庫を安く購入して、そこを自分で居住空間に作り変えたり、外壁にペイントを施したりするという発想が出発点でした。 実際に考えてみると、ことはそう簡単ではなく、中途半端になって結局形にはなりませんでしたが、今も自分自身になんらかの影響を与えている発想だというのは、焼肉たらふくさんの提案を見ると明らかですね。 ついさっきまで、自分でも気付いていませんでしたが^^; puzzleの提案にしてもつきつめていけば、セルフビルドに行き当たるのですが、それにはいくつかの難しい点があります。 1つは高さの問題。 2階建ての家ともなると、足場が必要になり、一般の人では危険だし、とてつもなく難しい作業のようになります。 平屋なら出来るかもしれませんが、それにしても、屋根のてっぺんともなると、結構高いです。 そして、もう1つがさらに大きい問題。法律や規制の問題です。 ある程度の規模以上なら、建築確認が必要であり、資格や書類作成のノウハウが必要になります。 さらに建築基準法違反にならないような設計が必要になります。 こうなると、専門家でない人には到底無理なことだと思われます。 そこで、puzzleでは既存の建物を、可能な限り自分で仕上るという発想になりました。 従ってこれはセルフビルドではなく、むしろスケルトンインフィルということになるのかもしれません。 そして、去年、全く違う形で、そのスタイルの建築が提案され、今年実現しました。 それが焼肉たらふくさん。 店舗デザインというのは「建築の中の建築」という発想が出来る場所で、規制や法律的な制限を受けにくいんですよね。 というより、改修なので、そこまで行政の目が届かないと言ったほうが正確かもしれません^^; 建築の中の建築というのは、例えば今流行りの(?)個室なんかがそうですが、大きな建物の中を外と見立てて、さらにその中に庭や建物を作ってしまうという感じですね。 たらふくさんの場合は、下地までを工事して、仕上は自分たちでしていただくという形です。 でも、これもやはり、スケルトンインフィルに近い形になると思います。 さらに、今年になって思いもよらない形で、セルフビルドの提案が出来ました。 厳密に言うと、おそらく行政的にはNGだったと思うのですが、当時はその辺りが行けるのか行けないのか、はっきりわからない状態でした。 すなわち、被災地の仮設住宅の提案です。 この建物は、完全セルフビルドで、内部と妻側の壁(三角の壁)の部分は自由にアレンジすることが出来ます。 大きさも間口は決まっていますが、長さは連結していくらでも長くすること出来ます。 実はこの発想は「戦後のバラック住宅」から来ています。 読んだことはありませんが、石山修武さんはバラックに関する本も書いてらっしゃるようです。 行き着くところ、そこに住む人がそれぞれ創造性を発揮して、自分で自分の家を作れば、建物なんてもっともっと安く作れるということなんですよね。 ただやはり、法律や規制の多い国内では、なかなかそういう風には行かないというのが現状ですね~ ともあれ「そこにあるものを使って自分で作る」という発想は、私が設計をしていく中で1つのテーマになっていきそうな予感がします。 石山修武さんの考え方が、いろいろと参考になりそうです。 読んでみようかな~ (株)宮崎建築事務所 ツイッターもやってます~
by 3839ttsy
| 2011-08-15 23:26
| 建築
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