建築・企画・設計・監理
(株)宮崎建築事務所 〒510-0242 鈴鹿市白子本町5-29 TEL:059-368-3330 宮崎達也 HP:http://miyazaki-archi.nobushi.jp/ mail:3839ttsy@gmail.com カテゴリ
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建築の設計をしていますが、近頃だんだんと重要に思えてきたのが「周囲の環境との調和」です。 例えば住宅であれば、住む人の使い勝手、内部の環境、外観などを中心に考えることは当然です。 しかし、もう一歩進んでいくと、地域性や周囲に与える影響、景観への配慮も非常に重要なファクターなんですね。 当たり前といえば当たり前なのですが、建築に関することは、建築基準法や消防法などの法律や、新しい設備、建材、流行のデザインのことなど、計画に考慮すべきことが多岐にわたっており、ついおろそかというわけではないのですが、そこまでなかなか能力が追いつかないという状況でした。 してみると、やや周囲を見渡す余裕が出てきたということかもしれません。 建築界の意識のほうも、敷地内の1個の建物から、街全体という視野で建築を進めるべきだという気運が高まっており、景観法などは、それが制度化にまで至った結果だと思います。 現在、事務所として建築士事務所協会と、個人として建築士会に入っています。 いずれにも定期的に機関誌のようなものを発行しておりますが、双方ともまちづくりや景観について論述しているものが多いことからも、この傾向が見て取れます。 その建築士事務所協会のほうの機関誌である"Argus-eye"に、法政大学法学部の教授、五十嵐敬喜さんという方の講演の内容の記事がありました。 内容は「美しい町」についてのお話ですが、建築家の力だけでは町の美しさは保つことが出来ないということでした。 地元の建築家は、1つの建物をデザインするだけでなく、町そのものをデザインする気概を持たなければならないのだと思いました。 ところで、この方は前述の通り法学を研究されているので、最後にはやはり法律について書かれています。 その中で、とある議員さんに「議員立法でこう書いて欲しい」と頼んだとあります。 (以下引用) 都市計画法に「美しい都市」という言葉を入れる。建築基準法に「美しい建築」と、建築士法の中に「美しい建物や道を作る人」という定義を入れる この一文にちょっと涙が出そうなぐらい感動しました。 特に最後の部分。 耐震偽装の事件があってから、建築士を取り巻く状況は、不遇と言っても過言ではないものでした。 昔は建築家というのは、職業倫理意識の高い職業として認識されていました。 ところが建築基準法や建築士法の改正があり、建築士は法律により厳重に監視され、泥棒か何かのように扱われてきたと思います。 そして、建物のほうも、異常なまでに強化された制度に当てはめるために、美しくない形になることを強いられてきたと思います。 例えば柱や梁は、必要以上に大きくなり、視覚的なバランスが悪くなりました。 でも、この記事を読んで、まだまだこの仕事に希望を持つことが出来ると思いました。 法改正がすぐに実現することは難しいとしても、いつかは実現すると信じたいですね。 そして、もちろん、「美しい建物を作る人」になるために、がんばろうと思いました。 (株)宮崎建築事務所 ツイッターもやってます~
by 3839ttsy
| 2010-05-08 19:16
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